器材再生の基本は“洗浄”
使用済み器材の再生処理の基本は洗浄を行い付着した体液を取り除くことです。器材再生は「洗浄にはじまり、洗浄に終わる」と言われるぐらい洗浄が重要です。
取扱い説明書を確認する

チューブ内部の唾液を取り除く方法
洗浄剤がチューブ内部に満遍なく浸されるように浸漬するようにすると、洗浄液の成分により体液は落ちると考えられます。いわゆる浸漬洗浄です。しかし、内部に空気が入っていたりして十分に浸漬されていないと十分な洗浄効果が得られません。さらに臨床現場はとにかく慌ただしい!多機能バキュームチップのチューブ内にしっかりと洗浄液が入っているかを確認している時間はほとんどないのが現実的だと考えます。

バキュームクリーナーのように流す案
そこで筆者が考えたのは“強制的にチューブ内の唾液を流してしまうこと”でした。診療後にバキュームホースの中を洗浄するようなイメージです。多機能バキュームチップを使用する際にはあらかじめボトルに洗浄液を準備し、治療後はその場でボトル内の洗浄液を流してチューブ内を洗い流す方法です。この方法であればバキュームの吸引力で洗浄液をくまなく流すことができるのでチューブ内を一気に洗浄することができます。

洗浄後に大切なこと
チューブ内の洗浄ができれば、あとは外側を用手洗浄で擦って洗うのみです。そして乾燥。内部の水滴をしっかりと除去できるようにエアブローで飛ばすと早く乾燥できます。内部に水滴が残っていると滅菌不良の原因になりますので、ここはきちんと乾燥することを心がけましょう。
多機能バキュームチップの変色
多機能バキュームチップのシリコンチューブの色が茶色く変色している医院様を見かけます。経時劣化は仕方ありませんが内部の洗浄不良でタンパク質が固着してしまったと考えられるものもあります。また、取扱い説明書には薬剤による滅菌やオートクレーブ内の高温乾燥もチューブ劣化の原因になると記載されています。オートクレーブに関しては低温乾燥ができる機種かどうかを確認されると良いです。

治療器具の管理はしっかりとしよう
監修
長谷川 雅代
歯科感染管理協会 教育委員長 / 監修責任者
歯科衛生士(33年)
1993年堺歯科衛生士専門学校卒。30年以上の臨床経験を持ち、現在も臨床に立ち続けることで「歯科医院の今」を熟知する。その豊富な知見を強みに、スタッフ教育や院内環境の改善に携わる。DHマネジメント協会に所属し、新人教育や標準予防策に基づく意識改革を提案する専門家として全国で研修を行う。理想論に留まらない、現場を知るからこそ可能な実践的感染管理システムの構築とマニュアル整備に注力している。


