プローブの洗浄

器材再生
執筆:歯科感染管理協会 編集部 / 監修:長谷川雅代(歯科衛生士・教育委員長)

プローブの洗浄はどのようにされていますか?手洗いですか?それとも超音波洗浄ですか?医療用の機械洗浄のウォッシャー・ディスインフェクター(WD)での洗浄をされている医院もあるでしょう。どれが正解でしょうか。いろいろな意見があるとおもいますが、総合的な観点からはWDだと私は考えています。ではWDがない場合は?手洗いでしょうか?超音波洗浄でしょうか?

メーカーによって違う洗浄方法

実はプローブの洗浄はメーカーによって推奨している方法が違います。プローブの洗浄を厳密に行うとすれば、「プローブは製品によって扱いを変える」つまりは、「超音波洗浄できる製品」と「しない方が良い製品」または「禁忌の製品」があります。

プローブの製造方法によって、超音波洗浄の可否が決まるようです。あのプローブのメモリのシマシマ。あのシマシマ部分の塗料の付け方にあるようです。金属部分に塗料を入れるために金属部分を一層切削し、そこに塗料をつけるか、そういう工程を省いて塗料をつけているかのようです。

切削して塗料を入れてる場合は、超音波洗浄をしても比較的強いのに対し、金属の上にそのまま塗料をのせている製品はプローブ表面に塗料分の凹凸ができてしまいます。結果、超音波洗浄すると凸の部分の塗料に反応してしまい、塗料の脱落が起こりやすくなってしまうとのことです。

取扱い説明書で確認する

超音波洗浄が可能なプローブか、そうでないかは取扱い説明書で確認をしましょう。プローブもさまざまなメーカーからの販売があります。新規に開業する医院であればまとめて同一メーカーの製品に統一することができますが、多くの医院は買い足しをされているはずです。院内にいろんなメーカーのものが混在している可能性は大いにあります。メーカーがわかる場合は取扱い説明書で確認してみると良いですね。

プローブの洗浄はどうする?

さて、プローブの洗浄方法です。院内に今さらどのメーカーのものかわからないプローブもあると思います。院内のプローブを確認してメモリ部分のシマシマが薄くなっているプローブはないでしょうか。さて、これを臨床的に考えるとどのようにするのが良いと思いますか?選択肢は次のようになると思います。

① 診療に使用しているプローブを全てチェックし、手洗いのプローブと、超音波洗浄できるプローブと分けてそれぞれに対応する。

② 全てのプローブを柔らかいスポンジで手洗いする

③ 劣化すれば買い換えることを前提に超音波洗浄を全てのプローブにおこなう

これから開業準備をする予定の先生、もしくはプローブを全部入れ替える予定のある医院であれば最初からこのような視点で器材を選ぶ基準にされると良いかもしれませんね。歯科器材は高価です。特にプローブは使用頻度の高い器具ですので、本数も多く必要です。価格には価格なりの理由がありますので、プローブを選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

歯科器具の器材再生では超音波洗浄を賢く使うのがきれいに器具を洗浄するコツです。製品の特徴を知ったうえで洗浄を選択できると良いですね。プローブは歯科治療に必須のアイテム。大切に扱えるようになりましょう。

長谷川雅代

監修

長谷川 雅代

歯科感染管理協会 教育委員長 / 監修責任者
歯科衛生士(33年)

1993年堺歯科衛生士専門学校卒。30年以上の臨床経験を持ち、現在も臨床に立ち続けることで「歯科医院の今」を熟知する。その豊富な知見を強みに、スタッフ教育や院内環境の改善に携わる。DHマネジメント協会に所属し、新人教育や標準予防策に基づく意識改革を提案する専門家として全国で研修を行う。理想論に留まらない、現場を知るからこそ可能な実践的感染管理システムの構築とマニュアル整備に注力している。